こんにちはTorajiroです。
地域の方からの依頼もあり、今年から消防団に加入しています。
入ってすぐに感じたナニコレ?という問題点については以前以下の記事にまとめました。
▶︎SDGs的にアウト。持続不可能な消防団という副業の問題点と今後の可能性
今回新たに年末特別警戒に参加して感じた疑問点と改善要望をまとめました。
年末特別警戒とは
年末特別警戒とは消防団が年末の時期に火災予防のために特別警戒及び火災予防広報を行う活動になります。
年末の寒くて乾燥した時期は火災が起きやすいので、特にこの時期警備と広報を強化して実施している模様です。
こう書くととても意義ある活動にも聞こえますね。
実際これ自体は意義のある活動だと僕も感じて今回参加しました。
年末特別警戒の内容
具体的な特別警戒のやり方は地域によって多少異なるかと思いますが自分が体験した1日を簡単に紹介します。
夕方17:00頃に小屋に集まり小型動力ポンプ付積載車を出し、小屋の中の準備をします。
- 机出し
- 椅子出し
- ストーブ出し
- 年末特別警戒の大きな看板を出し、それにライトをあてる
- ストーブ用の石油を買いに行く
- 待機中の飲み物や食べ物、お菓子の買い出し
とまあこんな具合に小屋で待機する用のセットを用意しました。
自分が活動している班は人数が少なく、待機している人も2名程度にしかならないのですが、激励の方々が来るという事で机や椅子を多めに出しました。
ここまでやってから、班長は連絡会?や区長の激励等があるという事で別行動。他の団員は積載車に乗って火災予防の警備、広報活動のために積載車に乗る人と小屋で待機する人に分かれます。
20:00を過ぎると議員さんが激励に回ってきたり、分団長が各班を回ってそれぞれの状況報告のような儀式が行われました。
それが終わってからもローテーションで積載車で回る人と小屋で待機する人とに分かれて活動し、23:00過ぎに終了。
小屋を片付けて引き上げました。
年末の貴重な休みに6時間の拘束はきつかったです。
これを12月28日から31日までの4日間行います(マジですか!?)。
年末特別警戒の意味がない、変だなと感じた点
年末特別警戒について、個人的にこれではやっても全くと言って良いほど無駄だと思った点や変だなと思った点を挙げます。
近隣住民から苦情があるので音出しは8時まで
警備、広報のため、積載車に乗って「こちらは〇〇消防団です。ただ今年末特別警戒を実施中です〜」とマイクで喋りながら地域を回るのですが、近隣住民から騒音の苦情があったので音出しは20:00までとなっています(残念!!)。
ちなみに録音した音声流せば良いと思うのですが、事前にそれはNGと通達があり、延々マイクでアナウンスする事となりました。
別に良いんですけど、録音じゃ駄目な理由が判然としなかったです。
年末の貴重な時間を割いての活動なのに、苦情があるから20:00までとか、テンション下がります。
というか、だったら20:00までで終了で良いじゃん。
3時間も音も出さず誰もいない街を積載車で走る
さて、音出しが20:00までとなっているので、それを過ぎると音は出せません。
故に赤色ランプを点灯させながら巡回するだけとなるのですが、年末の住宅街の夜道を歩いている人なんて殆どいません。この地域に住んで10年近くになりますが、自分も年末に積載車が走っていた事も、そもそも火災予防のアナウンスが出ていた事も気づきませんでした。
誰もいない町中を黙々と積載車を走らせていましたが、めちゃくちゃ虚しかったです。
この間家で妻は一人で家事育児やってんだよなと思うと申し訳ない気持ちになりました。
更に、自分の班は当初は22:00には切り上げようという話をしていたのですが、分団長から本来24:00までの活動なのでまさか22:00には帰らないよねとお達しがあったらしく、時間延長して無駄な巡回を続ける事となりました。
4日間も団員を拘束して実施する必要はない
で、こんな活動を大晦日まで4日間継続です。
全部出る必要はありませんが、ひどい班だと初日の参加は必須となっていると聞きました。
自分の班も団員が少ないので、小屋の店番と巡回で最低3人は必要になり、この3人が集まらないと出ないと行けなくなるのかなぁと少し憂鬱になりました。
今のままの活動になるのなら、来年は1日も参加しないつもりですけど。
酒が出て小屋で宴会している地域もある
自分の地域も昔は酒が出て、運転する人以外は小屋で待機している間におでん食べてお酒を飲んでいたそうです。
地域の町内会長等が激励ついでに一升瓶を持ってくるなんて話もあったそうです。
今は酒類は禁止されていて、食事もコンビニのおにぎりでしたが、地域によっては今もお酒を飲んでいるところがあるみたいですね。
一見楽しそうですが、先輩後輩が厳しい地域で飲酒もあると色々面倒臭そうだなぁと感じました。
そもそも活動中にお酒飲んじゃ駄目だよね。
完全に形骸化した行事になっていますね。
激励を受けるのに防寒具を脱がないといけない謎のルール
先に断っておきますが、これは自分の活動している班のルールではありません。
分断によっては議員の方々や地域の方々が激励に来る際に防寒具を脱ぐように言われているところが多々あるようです。
自分の班は防寒具を脱ごうとした団員に班長が「着てていい着てていい」と伝えていたのですが、このクソ寒い中、防寒具脱いでとか信じられないと思いましたけど、調べたら脱いで対応しているところの方が多いのかも。
この写真なんか正にそれ。団員さんみんな防寒具脱いで整列休めしてますね。
激励に来ている方は当然しっかり防寒してますね。
こういう無駄なルールほんと止めませんかね。
年末特別警戒への改善要望
という事で消防団の年末特別警戒への改善要望です。
- 年末4日間は長過ぎるのでせめて2日に短縮するべき。28、29日とか。大晦日はみんな家にいて、積載車走らせても誰も見ちゃいない、聞いちゃいない。
- 年末は家族で過ごしたい団員もたくさんいるでしょうし、家族と過ごす時間の方が重要です。初日は必須としている班がありましたが、断じて参加を強要すべきではありません。活動内容に意味があれば別ですけど。
- 20:00以降音出し禁止なら、活動はそこで終了しましょう。無音で積載車走らせていて良く分かりましたが、町中誰もいないし、まっっったく意味ありませんでした!!!若干後ろ走る車に煽られて逆に迷惑かけていた気が、、
- 火災予防が目的であれば、積載車を長時間無音で走らせるよりもNHKの番組放送内で呼びかけるとか、別の方法で対応するべき。10年この町に住んで、こんな活動しているなんて知りませんでしたから。
- 特別警戒に来て酒飲むくらいなら家で飲もうよ。その方が美味しいし楽しいよ。
- 激励が来たら防寒具は脱ぐとか、そういう旧時代的なルールは廃止しましょう。
とりあえず思いついたのは以上かな。
まとめ
消防団活動に参加すると、自分がまだ職場の新人だった頃や、学生時代の体育会を思い出します。
あの頃理不尽なルールに対して怒りが湧き、改善することをモチベーションに頑張れました。
消防団は現状を維持していたら若い人が加入しなくなり消滅するか、一部の古い体質の人達で回していく時代錯誤の団体になってしまいます。このままでは間違いなく。
実際に火事の現場に出動する機会なんて滅多になく、消防団活動の意義は地域に防災の意識を広め、若い人も巻き込んで町をみんなで守ろうという空気を醸成していく事にあると個人的には考えています。
年末の家族と過ごす貴重な時間にこんな無駄なことをさせていたら若い人達は消防団に入ってくれませんよ。
他所で誰にも響かない方法で火災予防を呼びかけている間に、自分の家で妻が怒りに燃えていました。なんて事がありそう。
僕が所属している班の班長さんはこうした状況を変えたいと思っている方で、帰り際に僕の妻の事を気にかけてくれていました。
立派な方が班長なのでもう少しこの活動を続けながらあちこちに問題提起をしていきたいと考えています。